Appleは今年7月に行われた2008年度第3四半期の業績発表の場で、第4四半期(9月期)の見通しについて、粗利益が330ベーシスポイント下がって31.5%になるだろうという予想をしていましたが、AppleInsiderでは、投資銀行Piper JaffrayのApple担当アナリストによれば、投資家の心配をよそに、Appleの当期マージン率の減少は認められないと述べたと伝えています。
Piper JaffrayのGene Munster氏の指摘によれば、Appleはマージン率の低い製品について言及しましたが、9月期に新たに発表されたのはメモリ容量が増加したiPod nano(価格変更無し)と23%値段の下がったiPod touchだけであり、これらの製品についてはNAND Flashメモリの市場価格下落により相殺されるだろうとしています。
また、6月3日〜9月15日に行われた、学生・教職員向け年次プロモーション「Back to School」の展開による利益率の圧迫に関しては、このキャンペーンがMac売上UPに大きく貢献しているとみており、以上の理由からMunster氏は、Appleの9月期の粗利益を32%と見積もり、Apple経営者側によって提供された保守的なマージンは、単にウォール街の予測を抑制するのに使用される規範事例であったと説明しています。
Appleは7月の業績発表会で2009年度全体でもマージンが低下すると言及していましたが、Munster氏によれば、これは明らかにAppleが1,000ドル以下の価格帯の新しいノートブックを発表することを示唆するものだと指摘しています。
また、安い価格帯のMacを販売することは粗利益率に影響を与えますが、それでも、発売をしないでいることの方が悪影響を及ぼすことになるだろうとし、2009年も30%以上の粗利益率を確保できるだろうとの見通しを述べています。