AppleのiPhone、App Store、MobileMe対抗サービスが続々発表される
欧州最大のモバイルイベント「Mobile World Congress 2009 (MWC 2009) 」開催初日に主要各社から発表された新製品や新サービスをまとめてみました。
■ Microsoft、新しいWindows Mobileやオンラインストアなどを発表
米Microsoftが、モバイル向けOS最新版「Windows Mobile 6.5」とアプリケーション販売サービス「Windows Marketplace for Mobile」および端末データ同期サービス「My Phone」を発表しました。MSではこれらを「Windows Phone」と総称しています。
Windows Mobile 6.5では、ユーザインタフェースが刷新され、ハニカムデザインを採用して、タッチスクリーン機能をはじめとする直感的なタスク処理が改善されたほか、PC版並みのレンダリング技術が搭載された最新の「Internet Explorer Mobile」が提供されます。出荷は2009年後半予定。
Windows Marketplace for Mobileは、Windows Mobile向けのアプリケーション・オンラインストアで、Windows Live IDでアクセスすることによりモバイルおよびPCからもアプリを購入できます。
My Phoneは、携帯端末のアドレス帳やスケジュール、写真などのデータをWebサーバにバックアップできる自動同期サービス。既に招待制のベータサービスを実施中。
■ Acerがスマートフォン市場に参入、「Tempo」シリーズ4機種を発表
台湾Acerが、スマートフォン市場参入を表明。タッチスクリーンを搭載し、Windows Mobile 6.1 を採用した「Tempo」シリーズ4機種「M900」、「F900」、「X960」、「DX900」を発表しました。これらは上位機種で、今後低価格帯モデルも発表されるとのこと。
「M900」は、横スライドQWERTYキーボード、3.8インチタッチスクリーン、5MPカメラ、GPS、FMラジオ、指紋リーダーなどを搭載。
「F900」は、3.8インチタッチスクリーン、3.2MPカメラ、GPS、FMラジオ、バーチャルキーボードなどを搭載。
「X960」は、2.8インチディスプレイ、3.2MPカメラ、GPS、テレビ電話対応、バーチャルキーボードなどを搭載。
「DX900」は、世界初となる2つのSIMカードスロット搭載モデル(同時待ち受け可能)で、2.8インチディスプレイ、3.2MPカメラ、GPS、バーチャルキーボードなどを搭載。
■ HTCがフラッグシップ携帯「HTC Touch Diamond2」と「HTC Touch Pro2」を発表
台湾HTCが、同社のフラッグシップ携帯電話「Touch」シリーズの新モデル「HTC Touch Diamond2」と「HTC Touch Pro2」を発表しました。
「HTC Touch Pro2」と「HTC Touch Diamond2」は、最新のTouchFLO 3Dインターフェイスを採用して、「Windows Mobile 6.1」のカスタムバージョンと密接に統合され、ナビゲーション操作を簡単で直感的にすることに焦点が当てられていて、人、メッセージ、メール、写真、音楽、天気などのさまざまなコミュニケーションツールに素早くアクセス可能なユーザインターフェースが搭載されています。
「Touch Diamond2」の主な仕様は、3.2インチWVGA液晶 (480×800) 、5MPカメラ、重力センサー、タッチセンサーZoom bar機能、GPS、OSはWindows Mobile 6.1、ワイヤレスはGSM/GPRS/EDGE 850/900/1800/1900 MHzとHSDPA/WCDMA 900/2100 MHzに対応、Bluetooth 2.0+EDRおよびWi-Fi (IEEE 802.11 b/g) 対応、メモリは512MB(ROM) / 288MB(RAM) 、サイズ107.85×53.1×13.7 mm、重量117.5g。
「HTC Touch Pro2」の主な仕様は、3.6インチWVGA液晶 (480×800) 、スライド式QWERTYキーボード、3.2MPカメラ、重力センサー、タッチセンサーZoom bar機能、GPS、OSはWindows Mobile 6.1、ワイヤレスはGSM/GPRS/EDGE 850/900/1800/1900 MHzとHSDPA/WCDMA 900/2100 MHzに対応、Bluetooth 2.0+EDRおよびWi-Fi (IEEE 802.11 b/g) 対応、メモリは512MB(ROM) / 288MB(RAM) 、サイズ116×59.2×17.25 mm、重量175g。
「Touch Diamond2」は2009年第2四半期初めに、「Touch Pro2」は夏前には発売される予定で、両製品ともに「Windows Mobile 6.5」のサポートが発表されており、後日無償でアップグレード可能です。
■ Nokia、アプリストア「Ovi Store」とスマートフォン新モデルを発表
フィンランドNokiaは、携帯向けアプリケーションのオンラインストア「Ovi Store」を5月に開設すると発表しました。
Ovi Store対応ソフトが初めて搭載されるのは6月発売予定の「Nokia N97」になりますが、「S40」や「S60」を搭載したNokia端末もサポート対象となり、開発者は3月からアップロード可能となります。Nokiaは売上の7割を開発者に還元するとのこと。
Nokiaはアプリケーション配布センター「Ovi Store」の発表と同時に、Eメール機能が強化された新型スマートフォン「Nokia E75」と「Nokia E55」を発表しました。
「Nokia E75」の主な仕様は、2.4インチ液晶 (320×240) ディスプレイ、QWERTY式フルキーボード搭載、GPS機能、3.2MPカメラ、音楽プレーヤー、リモートアクセスOvi Files搭載、111.8×50×14.4 mm、重さ139gなどとなっており、2009年3月に375ユーロで発売予定。
「Nokia E55」の主な仕様は、2.4インチ液晶 (320×240) ディスプレイ、QWERTY式コンパクトキーボード搭載、GPS機能、3.2MPカメラ、音楽プレーヤー、サイズはNokia同シリーズ最小の116.5×49×9.9 mm、重さ95gなどとなっており、2009年後半に265ユーロで発売予定。
この日Nokiaはさらに、GPSや地図などのナビゲーション機能を強化したスマートフォン「Nokia 6710 Navigator」と「Nokia 6720 classic」を発表しました。ほかにハンズフリー用アクセサリ「Nokia Speakerphone HF-310」も発表しています。
さらにMWC09初日には以下のようなニュースが話題になりました。
■ NVIDIAの新しいモバイル向けプロセッサ「Tegra APX 2600」が「Windows Mobile」に加えて「Android」をサポート。さらに低価格MID向け「NVIDIA Tegra 600 Series」を発表。
■ Skypeが、「Skype for Windows Mobile 3.0」ベータ版をプレビュー。「Skype for Windows Mobile 2.5」をリリース。
■ Adobeが、スマートフォンに対応するFlash Player 10を発表(iPhone対応は未定)。
■ サムスン電子が、タッチパネル携帯「Omnia HD」、「UltraTOUCH」、「Beat DJ」、「Beat Disc」のほか、ソーラー (太陽電池) パネル搭載携帯「Blue Earth」などを発表・展示。
■ ARMが、スマートフォン向け32nmプロセス製造の新しい「Cortex」チップ発表。製品化は2010年初頭を予定。
■ LGが、「LG-GM7300」Windows Mobile 6.5モデルを発表。
■ Omnifoneが、ISPと提携した無制限音楽配信「MusicStation Next Generation」を発表。
■ 富士通が、モバイルWiMAXのベースバンドIC「MB86K23」を展示。