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Intelが新Atom「Z550/Z515」発表、次世代「Moorestown」のデモも披露

IntelがAtom誕生1周年を祝って新チップの発表と次世代チップのデモを披露

 

Intelは4月8日、中国・北京で開催中のIntel Developer Forum(IDF)2009 Beijingの基調講演で、新しいMID(モバイル・インターネット・デバイス)向けプロセッサ「Atom Z550」、「同 Z515」の発表と、次世代MID向けプラットフォーム「Moorestown」搭載マシンのデモを行いました(プレスリリース)。

 

新Atomプロセッサ「Z550」は、最高動作周波数が2GHzで、ハイパースレッディング・テクノロジをサポートし、消費電力3W以下のプロセッサのなかでは、最高のパフォーマンスで動作するとされています。
また、新Atomプロセッサ「Z515」の方は、必要に応じて周波数を高めて最高1.20GHzで動作させられるIntel Burst Performance Technology(Intel BPT)を搭載しています。

 

同日の基調講演では、上記「Atom Z550/Z515」発表のほかに、次世代AtomベースのMIDプラットフォーム「Moorestown」(開発コード名)搭載マシンのデモが初めて行われました。
このデモは、現行Atom搭載マシンの横に並べて行われ、Moorestown搭載マシンの待機時の消費電力が、現行プラットフォームの10分の1以下になることが比較実証されました。
この劇的な削減は、新しい電力管理技術やMID向けに最適化した新しいパーティション、high-k 採用の45nm製造プロセスの組合せにより実現されているとのこと。

 

2010年に提供される予定のMoorestownプラットフォームは、45nmプロセスのIntel Atomプロセッサコアとグラフィックス、ビデオ、メモリコントローラーを統合したシステム・オン・チップ(開発コード名「Lincroft」)と、コンパニオン I/O(input/output)ハブ(開発コード名「Langwell」)で構成されます。
このプラットフォームには、リッチでインタラクティブなPC並みインターネット体験と共に、携帯電話の音声に最適化した新しい「Moblin」ソフトウェアが提供されます。

 

Intelはこの日、ラップトップ向けNehalemアーキテクチャ採用の次世代プロセッサが、Calpellaプラットフォームで2009年後半に投入されることも明らかにしました。
このプロセッサには、Intel ハイパー・スレッディング・テクノロジやターボ・ブースト・テクノロジが搭載されることでよりパワフルになるとされています。

 

Nehalem世代のマイクロアーキテクチャは、「Core i7」として2008年に提供が開始され、今年に入って新メモリやI/Oサブシステム、QuickPath Interconnect、Intelligent Power Technologyなどを採用した「Xeon 5500」シリーズが発売開始となっています。
Intelは今後、Nehalemアーキテクチャを主流のPCやラップトップPCで提供することに主眼を置き、グラフィックス機能を統合した32nmプロセス版Nehalemやマルチソケットタイプの「Nehalem EX」サーバプロセッサを2009年後半に製造開始するという方針を示しました。「Nehalem EX」には将来的に、マルチプロセッサ向けに8コアが搭載される予定です。
また、より一層の演算処理密度や集積化が求められる組込みシステムやストレージ・システム向け製品として、Intel Xeon プロセッサ5500番台(Nehalem-EP)をベースにしたプロセッサ(開発コード名「Jasper Forest」)にも初めて言及されました。
ほかにも、高スループット・アプリケーション向けに設計されたIntel初のメニーコア・アーキテクチャー「Larrabee」を採用した最初のグラフィックス製品は、2009年後半から2010年にかけて投入される見込みであると述べられました。