SBMが北九州市八幡東区「ユビキタス特区」で3.9Gの実証実験
ソフトバンクモバイルは2009年8月21日、ユビキタス特区プロジェクトとして、1.5GHz帯を利用したLTEシステムの実験試験局の免許を総務省へ申請したと発表しました。
実験期間は、免許交付日から2010年3月31日までで、免許が交付され次第、福岡県北九州市八幡東区内のユビキタス特区でフィールド実証実験を開始する予定。
今回申請した実験では、1.5GHz帯を利用したLTEすべての仕様に準拠する双方向の実証実験に加えて、複数の基地局装置を一ヶ所に集中して設置し、基地局アンテナだけをビル屋上に配置する「光張出し基地局構成」の基礎実験や、隣接する基地局が協調して携帯電話と送受信を行う「複数基地局協調伝送方式(ECO-LTE)」の基礎実験も併せて実施される予定です。
「LTE」は、無線伝送方式としてOFDM(地上デジタル放送などで用いられる変調方式)を、空間多重方式としてMIMO(送受信に複数のアンテナを用いて伝送速度や伝送品質を向上させる無線通信技術)をそれぞれ用いることにより、3.5世代携帯電話の方式の一つであるHSDPAに比べて大幅なパフォーマンスの向上が図れる次世代(3.9世代)の無線通信方式。
また、「ECO-LTE」とは、 隣接する基地局などの複数の基地局間で協調して端末に信号を送信することによりセル端での伝送速度(スループット)向上を図る技術(ECO)をLTEに適用した、ソフトバンクモバイルでの基礎実験システム名称(商標)。
同社は、今回のLTEシステム実験で取得した測定データを活用して、商用サービスに向けた準備を進めるとともに、ワイヤレスブロードバンドにおける通信技術向上を図りたいとしています。