日本経済新聞は11日付で、Amazonが今年4月より電子書籍端末「Kindle」を日本市場に投入すると報じた。価格は1万数千円程度が予想され、ワイヤレス接続にはNTTドコモの3G回線を利用するという。
日本市場では、Kindleファミリーのうち、タッチ機能付きの「Kindle Touch」が主力端末となり、Wi-FiモデルおよびWi-Fi+3Gモデルが用意されるようだ。なお、「Kindle Touch」は電子ブックリーダーに特化した製品であり、いわゆるタブレット型端末とは一線を画する。
また、Kindleファミリーのなかで、米国でもっとも売れているタブレットタイプの「Kindle Fire」については触れられていない。
日経によると、Amazonは角川グループホールディングスなどの出版各社とコンテンツ供給の契約交渉を進めているとされ、一部の出版社とは大筋合意しているという。
また、講談社などが4月に設立する電子書籍の共同管理会社「出版デジタル機構(仮称)」との交渉も行うとしており、「Kindle」が日本で普及するか否かは日本語コンテンの確保が鍵となりそうだ。
米Amazon.comはすでに、2009年10月よりインターナショナル版「Kindle」を日本市場を含む100カ国以上で発売していたが、3Gローミング対応(コンテンツ料金に課金)や、Amazon.co.jpではなくAmazon.comの登録が必要になるなどハードルが高く、また、日本語コンテンツの欠如により日本での販売台数は伸びていなかった。