欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)と米司法省(DOJ)は2月13日(現地時間)、GoogleによるMotorola Mobility買収について、「健全な市場競争を阻害する心配はない」として承認した。Googleは昨年8月、Android端末メーカーのMotorolaを約125億ドルで買収すると発表していた。買収完了にはさらに、中国などの当局による承認が必要であり、あと数週間はかかるとみられる。
GoogleはMotorolaが保有する約1万7千件もの特許ポートフォリオを得ることにより、スマートフォン開発のライバルとなるAppleやMicrosoftに対抗する狙いがある。
米司法省はさらに、AppleやMicrosoft、RIM(Research in Motion)によるNortel Networksの特許ポートフォリオ買収ならびにAppleによるNovellの特定特許買収も承認した。ただし、標準必須特許を訴訟に使用しないことを条件としており、さらに、FRAND条件で他の企業にもライセンス供与することを求めている。
今後も成長が見込まれるスマートフォンやタブレット市場では特許侵害をめぐる裁判が頻発しており、AppleやGoogle、サムスンなどの先行企業がモバイル関連特許ポートフォリオの拡充を目指す一方で、健全な競争を妨害する恐れが懸念材料としてあがっている。