CNET Japanでは、米国現地時間3月4日、Appleの年次株主総会の場でAppleのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)最高経営責任者(CEO)が、「iPhone」をはじめ、同氏引退後のAppleの計画などに関して株主からの多くの質問に答えたと伝えています。
これによると、今年の株主総会では、S.ジョブズ氏のほか、ティム・クック最高執行責任者(COO)、ピーター・オッペンハイマー最高財務責任者(CFO)らが、株主との質疑応答に約1時間応じたとしています。
このなかで、S.ジョブズCEOは、「2008年夏にはiPhoneで数多くのアプリケーションを利用できるようになる」ことに関する質問に対して、「Appleは今週(3月6日)、本社でもう1つイベントを開催するので、そのなかでiPhoneソフトウェア開発キット(SDK)の詳細についていくつか公開する」と答えましたが、実際に当日SDKをリリースするのか、または単にロードマップについて説明するだけなのかは明らかにしなかったとのことです。一部報道では、6日にはSDKの正式版は公開されずベータ版の公開にとどまり、正式版は 6月に開催される予定の WWDC 2008 (Worldwide Developers Conference) まで持ち越されるのではないかと指摘されています。
また、S.ジョブズ氏引退後や病などで倒れた時のApple社の対応について質問が及ぶと、「そのことは活発に議論しており、誰でも私の後継者になる可能性はある」と述べ、そのことを確認するのは取締役会の仕事だと語ったそうです。CNETでは、以下のように後継者について言及しています。
AppleではTim Cook氏が通常、同社の実務業務や収支報告に関する質疑応答、投資家向け会議への同社代表としての出席など、ナンバー2としての役割を果たしている。しかし、同氏にはJobs氏ほどのステージ上での存在感はない。同氏がMacworldの場で、Jobs氏のように注目を集めることに喜びを感じながら基調演説を行う姿を想像するのは難しい。
それは正にその通りではありますが、S.ジョブズ氏の後継者となれば、大概の人物は小さく見えてしまっても仕方ないでしょ?
また、この日、役員報酬に関する情報を要求する決議が承認され、持続性と環境保護に関する取締役会委員会の設立を求める株主提案は否決されたそうです。
【Tsugawa.Tv’s Vision】
ついに3月6日に行なわれるイベントで「iPhone/iPod touch SDK (ソフトウェア開発キット) 」の詳細が明らかになります。SDKで作られたアプリケーションは「iTunes Store」経由での公開が義務づけられ、商用アプリケーションには制限が課せられるようです。また、この日、IBM Lotus NotesやMicrosoft Exchangeへのネイティブ対応が発表されることも予想されています。
S.ジョブズCEO引退の話はまだまだしたくないですね。もっとやるべきジョブ(仕事や使命)が残っているように思います。ちなみに、Microsoftのビル・ゲイツ氏は今年の7月に第一線からの引退を表明しています。