ドコモの「iアプリ」を「iPhone」や「Android」でも使えるアプリケーションに自動変換が可能に、新たなビジネスチャンスと開発の効率化に期待
携帯電話をはじめとするデジタル家電向けにJavaアプリケーション実行環境の開発などを手がける株式会社アプリックスが、NTTドコモの「iモード」向けソフトウェア「iアプリ」を、Microsoftの「Windows Mobile」やNokia「S60」、Google「Android」、Apple「iPhone」のほか、ポータブルゲーム機などのオープンプラットフォーム向けに簡単に提供できるようにする自動変換技術をNTTドコモの協力のもと開発したと発表しています。
当技術を使う事により、現在「iモード」端末向けに提供されている魅力的で優れた日本のゲームなどの「iアプリ」を、そのまま自動的に各オープンプラットフォーム向けアプリケーションに変換できるようになります。各プラットフォーム向けに自動変換されたアプリケーションは、各プラットフォーム向けに専用に開発されたアプリケーションと比べても遜色が無いよう、タッチパネルを指でなぞったり画面の向きを縦横に変えるといった独自の動作にも自動的に対応するようになります。
この新しい自動変換移殖ツールは、現在スペイン・バルセロナで開催されているMobile World Congress 2009 (MWC 2009) において紹介されているようです。
アプリックスはこの技術をコンテンツプロバイダーに提供することで、アプリケーションの売上の一部をバックマージンとして受け取るようですが、ドコモのiアプリがライバルとなるソフトバンクの携帯(iPhoneなど)で提供されるという、ドコモにすれば少し「微妙な」ツールの開発のように感じます。
株式会社ハドソンの執行役員NC本部本部長である柴田真人氏は次のようにコメントしています。
300以上のアプリケーションを持つ我が社に取って、これらのアプリケーションを自動的に変換して、全世界に向けて販売が可能になるというのは、ビジネスチャンスの拡大の規模と速度から考えても、非常にワクワクします。とても期待しています。
さらにアプリックスは、今日発表したドコモの「iアプリ」自動変換技術に、株式会社エイチアイのリアルタイム3D描画エンジン「MascotCapsule V3」および「MascotCapsule eruption」が対応したことにより、3Dグラフィックスを活用したオープンプラットフォーム向けソリューションを実現する事ができたと併せてアナウンスしています。
エイチアイは、組込み機器向けミドルウェア開発の研究開発型企業で、リアルタイム3D描画エンジン「Mascot Capsule」は、日本国内キャリア5社をはじめアメリカ、韓国、中国など国内外のキャリアならびにキャリア向け端末に採用されているとのことです。
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