Web標準化の策定作業に横やり、ロイヤリティ・フリーでの使用を認めず
Web標準化団体であるW3C(World Wide Web Consortium)は、クライアント側で動作するウィジェット(ガジェット)規格「W3C Widgets 1.0」の互換性を確保するために、構成パッケージや処理方法などの仕様を策定する作業を進めています。
その策定を中心となって進めているW3CワーキンググループOpera社の開発者がブログで、ウィジェットのパッケージに含まれる自動ソフトウェアアップデートの技術が、Appleの保有する特許(No. 5,764,992)を使っているとApple側が主張し、この技術が無断で使用されることを拒否していると述べました。
同氏は、Appleが特許のロイヤリティを主張することにより、W3Cワーキンググループは規格を修正する作業に追われ、策定を遅延させることになるとして、Appleの姿勢を強く非難しています。
同氏によれば、特許の取り扱いに関する調査を行う諮問委員会「Patent Advisory Group(PAG)」を召集して、Appleの主張に今後どのように対応するか検討するとしています。
Appleが主張しているテクノロジは、1998年6月に同社が取得した特許であり、公開されている特許書類によると、コンピュータで動作中のソフトウェアプログラムが、主要ファンクションを遮断すること無く、ユーザに分かりやすい形態で、新バージョンへアップデートする技術だとされています。