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Apple、MID向けAtom/ARM/PA Semi製CPU搭載の新ポータブルデバイスを開発か

Atom(またはARM/PA Semi製新CPU)搭載のハンドヘルド機器を開発中?

 

MacRumorsでは、昨日伝えたWall Street Journal(WSJ)の記事のなかで、Appleは、新しいポータブルデバイスの開発を行っているようだと言及されていたと伝えています。

 

これによると、Appleは、現行のMacノートマシンよりも小さく、iPhoneやiPod touchなどの携帯電話サイズよりも大きい形状のポータブルデバイス(MID=Mobile Internet Device)の開発を行っているようだとされています。
これ以上の詳細は不明ながらも、タブレットやネットブックの噂は以前から根強くあります。
さらには、Appleは既存のコンセプトにとらわれない、新しいジェスチャ技術を新たなデバイスに組み込み、一般的なネットブックとiPhoneに見られる小型マルチタッチデバイスを融合させた新モデルを開発しているとも噂されています。

 

もっともこのような噂は、2年以上も前から広く存在している類いのものであり、実際に製品化するかどうかは、今現在もAppleをコントロールしているとされる療養中であるスティーブ・ジョブズ氏の承認次第ともいえそうです。

 

もし、MID製品がAppleからリリースされるならば、Intel「Atom」クラスの低消費電力プロセッサが搭載されることになると思われます。
もちろんOSにはMac OS Xが採用されますが、iPhone OSのように特別にカスタマイズされた環境というよりは、ほぼフル機能が搭載された特殊なOSが用意されると推測されます。

 

Intelは先週開催されたIntel Developer Forum(IDF)2009の場において、MID向けプロセッサの新製品「Atom Z550」と「同 Z515」を発表しました。
「Atom Z550」 は、最高2GHzの周波数で動作し、消費電力3ワット未満のプロセッサでは最水準高の性能を実現し、MID製品の性能を向上するとされています。
また、「Atom Z515」は、新開発のバースト・パフォーマンス・テクノロジー(Intel BPT)を搭載することで、処理性能の必要性に応じて動作周波数を向上し最高1.20GHzで動作するという特長を持っています。
ちなみにAppleは今までに、IntelのAtomプロセッサを搭載したことはありません。

 

一方で、Appleは昨年、300億円もの大金を投じて、低電力チップ設計会社P.A. Semiconductorを買収しました。
当初P.A. Semi買収により、Appleは自前のiPhoneやiPod向けのシステムオンチップ(SoC)を設計すると発表されていましたが、Atomより電力管理技術に優れたMID向けチップを開発したとの情報もあります。
また、ARM製チップを独自に開発して、現行のAtomプロセッサより10-20倍も消費電力を抑えることができたとの未確認情報もあります。

 

もし、AppleがAtomを今後も継続して使わない方針であるならば、Intelにとって大きな打撃になるだけでなく、両社の関係に少なからず影響を与えそうです。

 

Appleは今年1月、マージンの少ないネットブックタイプの低価格モデルが同社から発売されることは無いという方針を示しています。