1-3月期決算直前レポ、MacとiPhoneは市場予想を上回る – アナリスト
AppleInsiderでは、市場調査会社Piper JaffrayのApple担当アナリストGene Munster氏と5名の調査チームが、3月末から4月初旬にかけて、米国内のApple直営店で25時間を費やし、MacやiPhone、iPodの売れ行きを調べた結果、MacとiPhoneの販売台数が昨年11月の歳末商戦時の数値に引けを取らず、ウォール街の予想を上回るとみられると指摘したと伝えています。
調査の対象となったのは、フラッグシップ7店舗と平均規模18店舗で、それぞれ曜日や時間帯を決めないで無作為に調査が行われました。
Appleの直営店のうち、フラッグシップの位置づけを8%、残り92%を平均的な規模の店舗とし、調査から得られた数値を加重平均により計算した結果、1店舗あたり1日平均で、Macが28台、iPhone 3Gが22台、iPodが約50台販売されたとの結論が得られたとしています。
Macに関しては、2008年11月に行われた同様の調査では平均36台、2007年9月調査では平均20台が販売されたというデータがあり、2008年11月を含む四半期には252万台のMacが、2007年9月を含む四半期には216万台がそれぞれ出荷されました。これら過去の数値から、2009年第2四半期には、220万台のMacが出荷されたことになると推測されています(下図参照)。
2009年3月 | 28 | 220万 (予想) |
2008年11月 | 36 | 252万 |
2008年8月 | 38 | 261万 |
2007年9月 | 20 | 216万 |
ウォール街では、Macの販売台数は概ね210万台と予想されており、Munster氏の分析はこれを若干ながらも上回るという見通しを示しています。3月3日にデスクトップ型Macが刷新されたことも良い影響を与えているようです。
一方で、iPhoneの1店舗あたり平均22台という販売台数は、2008年11月調査の28台から21%減少しています。これに対して、ウォール街は24%減と予想しています。
Munster氏は、米国外でのiPhoneの売れ行きが好調なことから、これらの米国内の出荷減を相殺できるだろうと分析しており、第2四半期の出荷台数を440万台と見積もっています(下図参照)。
2009年3月 | 22 | 199 | 440万 (予想) |
2008年11月 | 28 | 199 | 436万 |
2008年7-8月* | 95 | 199 | 689万 |
2007年9月 | 24 | 399 | 112万 |
2007年8月 | 21 | 599 | 112万 |
*iPhone 3G発売直後の調査
Munster氏は、これらの分析結果からみて、Appleの3月期決算は、市場の予想を上回る見通しであると述べています。
また、iPodに関しては、過去のデータが無いため、比較検証はできないとしながらも、iPhoneの販売台数の2倍余りであったことを基準にすると、3月11日に発表されたiPod shuffleの売れ行きも貢献し、市場予想の1,000万台未満程度というラインには達していると見られると指摘しています。
同氏は、Appleの目標株価を180ドルに設定し、「買い」のレーティングにしています。