取締役兼任問題でFTCが調査へ、「iPhoneが議題に挙れば、席を外している」- Eric Schmidt
米連邦取引委員会(FTC)が、AppleとGoogleの取締役会の親密な結び付きついて、反トラスト法を視野に調査を開始したとされる問題で、The New York Timesによると、同社年次株主総会に先立つ記者団との懇談の中で、Googleエリック・シュミットCEOが、FTCとの話し合いが今後計画されていることを認めたと伝えています。
このなかでシュミットCEOは、私見としながらも、GoogleはAppleを重要な競争相手とは考えておらず、iPhoneなど利害の衝突となり得る議題が挙った時には辞退しているとし、FTCの調査に関わらず、Appleの取締役を辞任する考えが無いことを明らかにしました。
ケント・ウォーカー 法務担当副社長は、FTCと話し合う予定があることを認めながらも、GoogleとAppleは法を遵守していると述べました。クレイトン法第8条では、競合する2つの会社の取締役を兼任することを禁止しています。
シュミットCEOは、Googleの会社の規模やこれまでの業績を考えれば、厳しい目を向けられても驚きはしないと指摘し、世界中の政府がGoogleの行動に注目していると述べました。
さらに同氏は、Googleの動向が他分野の企業にも影響を与えつつあることを認め、同社が様々な領域で成長し続けるために、ほかの企業とのバランスを保つことを念頭に置いていると述べ、より慎重に行動するようにしなければならないと言及しました。
シュミット氏の発言とは裏腹に、AppleとGoogleは、スマートフォンやブラウザ、インターネットサービスなど多くの分野で競合しており、さらに、両社ともにMicrosoftの最大のライバルでもあります。
また、シュミットCEO以外にも、Genentech 前CEOのアーサー・レヴィンソン氏も、GoogleとAppleの取締役を兼任しています。
FTCの調査の行方は不明ながらも、取締役兼任が独禁法に違反するとなれば、どちらかを辞任することが求められます。
[Updated]
– Googleエリック・シュミットCEOがApple取締役辞任へ=取締役兼任で利害が衝突