「iPhone SDK」最新版のソースファイルに歩行者ナビ向け旭化成製電子コンパスの記述
次世代iPhoneに搭載されると予想されている「電子コンパス」について、AppleInsiderでは、最新デベロッパ向け開発版となる「iPhone SDK 3.0 Beta 5 Build 9M2735」の「compass(コンパス)」というディレクトリのなかに、旭化成の方位角センサIC「AK8973」に関係するヘッダファイルが複数含まれていると伝えています。
「AK8973」は、3軸ホール素子使用の電子コンパス向け方位角センサICであり、方角をデータとして取得する機能が提供されます。
旭化成は、携帯電話に組み込まれる電子コンパスチップのシェアで世界市場をほぼ独占しているとされています。
GPSに加えて電子コンパスを搭載することで、どちらの方向に向いているのかという進行方向の情報を得ることが可能となり、デバイス上に表示されている地図を自分の向いている方向に合わせて自動的に回転させることができるようになります。
しかし、今回見つかった「iPhone SDK」に含まれるヘッダファイルは、日付が2007年7月19日となっていて、ほぼ2年前の古い記述です。
旭化成は、初代「iPod touch」にも部品(液体浸入インジケータ=LSI)を供給していたとされています。
次世代のiPhoneには、電子コンパスのほかにも、動画撮影に対応する3.2Mピクセルカメラや高速無線LAN規格802.11n をサポートすると予想されています。
今週ドコモから発表されたAndroid搭載のスマートフォン「HTC Magic」には、このデジタルコンパス機能が搭載されており、Googleストリートビューなどで現行のiPhone 3Gをしのぐインタラクティブなマップ情報が提供されています。