透明性に欠ける掲載基準に議論は白熱
Appleは、iPhoneアプリ配信センター「App Store」において、複雑に絡み合う著作権の観点から、すべての電子書籍リーダー関連アプリの申請を却下し始めたようだとTUAWが報じました。
これによると、電子書籍のカテゴリは、第三者権利を侵害することがしばしば発生することから、Appleは、アプリの内容がコンテンツの権利を有するか否か吟味する以前に、すべてのアプリを拒否する姿勢を見せているといいます。
最近では、AppleのApp Storeから「Google Voice」アプリの掲載が却下され騒動となっており、米連邦通信委員会(FCC)が、AppleやAT&Tに対する調査を行う事態にまで発展しています。
電子書籍については、Appleが今秋にも市場投入するのではないかと噂されるタブレット型マシンと関係があるかどうかは不明ながらも、新デバイスの10インチサイズと予想されるスクリーンサイズであれば、New York Timesやベストセラー書籍を読むにはピッタリのようにも思えます。
その後、Appleは2009年8月6日(米国時間)、電子ブックリーダーにまつわる憶測に対する声明を発表しています。
これによると、App Storeの承認チームは、電子書籍リーダーアプリの承認をストップした訳でなく、実際、2009年7月30日以降、221もの新たなアプリが承認されているとしています。
また、App Storeにおける電子書籍カテゴリには、6,000ものアプリケーションがリストされており、さらには、医療やレファレンス、教育などの分野にも同様のアプリが含まれていることから、無数の同様のアプリが存在しているのだと主張しています。
Appleが、電子ブック閲覧アプリの審査基準を強めたのかどうかは不明ながらも、その掲載基準のハードルや透明性を、デベロッパとうまく共有できていない現状は否定できないでしょう。