米大手モバイル向け広告会社AdMobは27日、2009年7月の広告ネットワークのトラフィックに関する集計データ「AdMob Mobile Metrics Report」 を発表するとともに、1,100以上のiPhone、iPod touchおよびAndroidユーザの調査を行ったアプリケーション使用状況データ [PDF]を公開しました(MacRumors)。
この調査結果によると、iPhoneユーザは、1ヶ月当たり平均しておよそ10本のアプリケーションをダウンロードし、そのうち25%(2.6本)が有料版であった一方、iPod touchユーザは、平均18.4本のアプリをダウンロードしながらも、有料版はわずか2本(11%)に過ぎなかったということです。
また、Androidケータイの場合、1ヶ月当たり平均9本のアプリをダウンロードしながら、有料版は1本(11%)だったとされています(下グラフ参照)。
また、この調査により、iPhoneユーザのおよそ50%が、1ヶ月に少なくとも1本の有料版アプリをダウンロードする一方、iPod touchユーザはおよそ40%だったことが示されました。
有料版をダウンロードするユーザは、1ヶ月あたり平均5本のアプリをダウンロードし、購入金額はiPhoneユーザは平均9.49ドル、iPod touchユーザは9.79ドルとなり、アプリの平均単価はおよそ2ドルとはじき出されています。
2,640万のiPhoneユーザと1,860万のiPod touchユーザをベースにアプリの売上を推計した場合、1カ月あたりのApp Storeの市場規模はおよそ2億ドルで、年間に換算すれば、25億ドルに迫るものとみられています。
対照的に、Android市場(300万ユーザ)は1年あたり約6,000万ドル程度と見積もられています。
ただ、AdMobの調査方法は、自社ネットワーク内の対象を絞ったモバイルサイトとアプリケーションに掲載された広告経由のデータに基づいているため、必ずしも正確というわけではありません。
なお、Appleは、App Storeの売上のうち30%を受け取ることになっていますので、年間およそ7,500万ドルの収益があることになります(残りの70%はデベロッパの取り分)。
しかし一方で、App Storeの運営コストは不明であって、利益を超える経費が掛かっているかもしれないとも一部で指摘されています。
Appleのスティーブ・ジョブズCEOは、App Store開設時に、「App Storeは利益をあげるようには設定されていない」と述べており、あくまで端末(iPhone/iPod touch)の売上が重要視されていることを付け加えておきます。