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【Piper Jaffray】米国でのiPhone独占販売は2010年夏まで=Verizonからも発売か

1国1キャリア→マルチキャリア戦略がメインストリームに

 

米国におけるiPhone独占販売キャリアAT&Tは、2010年に失効するとされるiPhoneの独占販売権を、2011年まで延長したいとしてAppleと協議を重ねていると報じられているなか、市場投資会社Piper JaffrayのApple担当シニアアナリストであるGene Munster氏の分析によれば、Appleは、2010年夏の次世代(第4世代)iPhone投入時に、米国において、AT&T以外のキャリアからもiPhoneを発売するだろうと予想されています。

 

これは、消費者保護規制の観点から、ロックフリーのiPhoneが発売されているフランスにおいて、特定キャリアと独占販売契約が交わされている国々より、かなり高い市場シェアがあることから、Appleは、排他的販売手法を廃止することで、iPhoneの売上増につながるとみているようです。

 

Appleは、米Verizon WirelessとiPhone発売に関して協議を行っており、現在のAT&Tによる独占販売からの脱却を目指しているとされています。
iPhoneの顧客満足度が軒並み高い数値を示すなかにあって、AT&Tの3Gネットワーク回線のパフォーマンスに関しては、ユーザの不満が高まっています。

 

同氏の指摘するiPhoneマルチキャリア戦略が米国にとどまらないとすれば、2010年夏には、日本においても、ソフトバンクモバイル以外、つまりはNTTドコモからもiPhoneが発売される可能性が高まりそうです。
ドコモの山田隆持社長は、7月30日に行われた2009年度第1四半期連結業績発表の席で、ドコモ版「iPhone」を諦めたわけではないと述べていました。

 

また、マンスター氏は、世界的に在庫薄に陥った「iPhone 3GS」について、Appleの予想以上の売れ行きをみせたためだと分析し、ほかにも、新興国のBRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)向けに、iPhone 3Gより安いローエンドタイプが投入されるのではないかとされるには否定的です。

 

さらに、マンスター氏によると、Appleは、iTunes Storeのビデオコンテンツの販売方法の見直しや、ネットワークやケーブルプロバイダ経由で、番組プログラムに月々30〜40ドルで無制限にアクセス可能となる「iTunes TV Pass」サービスの提供を計画しており、次世代「Apple TV」または新しいソフトウェアとともに、2010年中には、提供される見込みだとしています。