国内だけでローンチ後4日目に早くも10万ダウンロード突破
頓智・(トンチドット)の「セカイカメラ
「セカイカメラ」(v1.0) は、iPhone内蔵カメラを利用して、現実空間に貼付けられたエアタグ(AirTag)と呼ばれるデジタルなポストイットを通じてコミュニケートするソーシャルAR(Augmented Reality=拡張現実)アプリケーション。動作環境はiPhone OS 3.1以降を搭載したiPhone 3G/3GSで、ファイルサイズは1.0MB、価格は無料となっています。
同アプリはGPSや無線LANによる位置情報(Core Location機能)をベースにして、専用サーバ経由で様々な情報を呼び出す仕組みになっており、iPhoneに搭載されたデジタルコンパス(3GSのみ)や加速度センサーなどのテクノロジを駆使して、カメラが映し出すライブビューに対し、リアルタイムでテキスト・画像・音声などのコンテンツをオーバーレイ表示します。
「セカイカメラ」を開発した頓智・では、「検索するよりもセカイカメラを現実空間に“かざす”だけでタイムリーな情報を得ることが出来る」と、その魅力を述べており、さらに、「SFで見ていた未来の世界が現実になった」と述べ、セカイカメラを手に持って街へ繰り出して、この本格的なARアプリの革新的なテクノロジに触れて欲しいとしています。
「セカイカメラ」を覗くと、駅や公共施設、映画館やコンビニなどのランドマークに関するエアタグのほか、ユーザが投稿したテキストや写真、ボイスなどが浮遊しており、エアタグをタップすることで投稿ユーザ情報を含む詳細が表示されるほか、ユーザ登録(無料)することにより自ら投稿することや追加のタグ(スレッド)を作成することができます。
主な機能として、“TEXT” (エアタギング) 、“PHOTO” (エアフォト) 、“SOUND” (エアボイス) による基本的なエアタグ投稿機能のほか、周囲のセカイカメラユーザにメッセージを発信(”SHOUT”)できる「エアシャウト」、時間・距離・タグの種類により画面(掲載情報)を整理できる「エアフィルター」、Twitterアカウントと連携できる「エアツイッター」などが用意されており、「エアポケット」を使えばエアタグの詳細と位置情報を保存することができるほか、自分が投稿したエアタグを後で削除するのに便利です。
なお、「セカイカメラ」のAPI「Open Air API」は、11月に公開される予定となっており、サードパーティ製コンテンツとの連携、Androidケータイや日本の複数キャリアとの互換性も期待されます。
セカイカメラで都内をドライブ
拡張現実(AR)アプリは、頓智ドットの「セカイカメラ」のほかにも、Android/iPhone向けのSPRXMobile「Layar」やMobilizyのリアルタイム音声付きナビ「Wikitude Drive」、KDDIのauケータイ向け「実空間透視ケータイ」といったプラットフォームが話題になっており、スマートフォンの性能が向上するなかにおいて、これらのARベースのブラウザサービスは、今後ひとつのマストアプリになっていきそうです。
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日本時間24日早朝に公開された「セカイカメラ
なお、「セカイカメラ」は9月24日から27日まで幕張メッセで開催された東京ゲームショウに出展されたほか、10月6日から10月10日まで幕張メッセで開催されるIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN 2009」に、将来バージョンの機能を一部搭載した特別版アプリがLife Contents Frontierブースにて出展される予定です。
また、10月9日10時30分より行われるシンポジウム「−AR技術が牽引する− コンテンツ技術が示す日本の未来」にて、井口尊仁CEOによる講演が行われます。
そのほかにも、10月8日に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催される日本Javaユーザグループ(JJUG)主催の「クロスコミュニティカンファレンス (JJUG Cross Community Conference) 2009 Fall」では、セカイカメラを通じた現実拡張インターフェイスから、どのようなソフトウェア・エコシステムを展開するのかというテーマを語る国内初のイントロダクションとして、「OPEN AIR FROM SEKAI (セカイカメラのオープン化戦略)」と題した、井口CEOによる基調講演が行われる予定です。タイムテーブルはこちら。
また、10月24日には、ソフトウェア開発者を支援するNPO法人MOSAが開催するイベント「MOSA Software Meeting 2009」で、近藤純司CTOによる「解説!セカイカメラ」と題した講演が行われます。
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