非接触クレジット決済機能が次期「iPhone 5」に搭載か
Appleが先月、NFC(Near Field Communication)技術のエキスパートであるBenjamin Vigier氏をモバイルコマース担当製品マネージャーとして雇用したことが明らかになる中、同社は既に、この近距離無線通信技術を取り入れたiPhoneをテストしているようだと噂されている。
NFCは、NXP Semiconductorとソニーが開発した、RFID技術(ICカード/ICタグ)の次世代標準規格となる13.56MHz帯の近距離無線通信規格であり、日本では、SuicaやEdy、PASMO、おサイフケータイなど、交通系カードや電子マネーとして広く普及している。通信距離を最大10cm程度に限定しているのが特徴だ。
噂によると、Appleは、NXP Semiconductorが設計したNFCモジュールを組み込んだiPhone試作機をテストしており、第五世代iPhone(iPhone 5)にモバイル決済が可能となるNFCチップが搭載されるようだとしている(最終的にはNXP製ではなくBroadcom社製ワイヤレスチップが採用されるかもしれない)。
また、Bluetoothに代わるセキュアな高速データ転送が利用でき、Appleデバイス間で「かざす」だけの機器間通信が可能となるようだ。
Appleはこれまでに、NFC技術を利用した特許をいくつも出願している。ライバルNokiaは、2011年発売の全スマートフォンに同技術を採用する予定であり、また、NXP Semiconductorは最近、Androidプラットフォーム向けにオープンソースのAPIを公開している。