Appleの年次株主総会が23日に開かれるが、スティーブ・ジョブズCEOの健康不安がつきまとう同社にとって、今年は今まで以上に後継者問題を求める圧力が強まるとみられる。
すでに、Appleの株主総会に向け、イリノイ州の年金基金が具体的な後継計画を文書で毎年開示するよう求める提案書を出しており、さらに、米最大の公的年金であるカリフォルニア州職員退職年金基金も、取締役選任時に過半数の賛成を義務づけるよう要求しているという(日本経済新聞)。
Appleはこれらの提案に反対する姿勢だが、最近の金融規制改革法などによる株主権利向上の流れのなかで、株主の存在感はますます高まっており、経営と株主との間で激しい攻防が繰り広げられると予想されている。
スティーブ・ジョブズ氏は過去の株主総会の場で、引退後や病などで倒れた時のAppleの対応について、「そのことは活発に議論しており、誰でも私の後継者になる可能性はある」とだけ述べている。
現在病気療養中のジョブズ氏に代わって陣頭指揮を執っているティム・クック最高執行責任者(COO)は、2009年にジョブズ氏が職務から離れていた際にも総会を取り仕切った経験がある。