市場調査会社Forrester Researchは、Appleが2012年にはコンシューマ向けのみならず、エンタープライズ部門でも存在感を増すと予想している。
すでにここ数年の間、iOSデバイスの普及やMacコンピュータの成長に伴って、法人セクターの売上増は顕著ではあったが、今回のグローバル市場調査(Global Tech Market Outlook For 2012 And 2013)によると、Appleは2012年に法人部門で前年比で50%以上の売上増が見込めるという。
2012年から13年にかけて、Windowsベースのコンピュータやタブレットの売上は減少するだろうと予想する一方で、Macの成長率見通しを約40%増、iPadは約60%増と予想。
具体的には、iPadの売上が昨年の60億ドルから2012年には100億ドルに伸び、Macコンピュータは同60億ドルから90億ドルに伸びると予想されており、さらに、2013年にはiPadの売上は160億ドル、Macは120億ドルまで伸びるとみられている。
コスト削減を求めるBYOD(Bring Your Own Device)により従業員がApple製品を職場に持ち込む傾向があるほか、中小企業が自宅でも職場でも同じ環境で仕事ができるようMacやiPadを従業員に与える機会が増えていることも要因として挙げられている。
全米上位500社(Fortune 500)の90%以上はiOSデバイス導入に前向きであり、エンタープライズのプラットフォーム市場において、Microsoftの独占状態が崩れつつあるのは確かだ。
AppleInsiderによると、Forrester Researchの昨年10月の調査で、41%もの法人企業が社内でのMac使用に制限を与えていたとされるが、Appleの新CEOティム・クック氏は故スティーブ・ジョブズ氏よりも法人部門を重要視しているとみられるという。