最近発行されたAppleの内幕を暴く「Inside Apple(副題:How America’s Most Admired–and Secretive–Company Really Works)」の著者であるFortune誌アダム・ラシンスキー氏によると、Appleは新規雇用者の信頼性を確認するために、ダミーのプロジェクトに就かせて、情報漏れが無いかなどをチェックしていたという(AppleInsider)。
相当長きに渡るとされる“テスト期間中”、新規雇用者にはプロジェクトの詳細は明かされず、偽の製品開発などをさせ、信頼できる人物かどうかの検査が行われていたそうだ。
アダム・ラシンスキー氏による最新著書のなかでは、スコット・フォーストールiOSソフトウェア担当上級副社長が次期CEO候補として名乗りを挙げていることや、故スティーブ・ジョブズ氏が死の4カ月前に、撮影後にピント合わせられるLight Fieldカメラで後に知られることとなったLytroのCEOと面談していたことなども詳述されている。
Appleの秘密主義はこれまでにも何度も報じられてきた。従業員による情報漏えいに対しては、“業務に支障をきたすほど”の厳しいルールが存在し、時には漏えい元を明らかにするためだけに、“誤った情報”を流すことさえあるとされる。Appleにとって秘密主義はマーケティング上のコアなツールにもなっており、故ジョブズ氏の完全主義から生まれた独特の社風が世界一の企業へと押し上げたともいえる。