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元Appleエンジニア、Mac OS Xに「ZFS」を移植=「ZEVO」を発表

米ソフトウェア開発企業Ten’s Complementは、Mac OSでZFSをサポートするソフトウェア「Zevo」シリーズを発表した。同社は2009年までAppleのZFS(Zettabyte File System)開発チームに所属していたダン・ブラッディ(Don Brady)氏によって2010年に設立されたスタートアップ企業だ。

ZEVO

ZFSはOpenSolarisで最初に実装された128bitアドレッシングを特徴とするファイルシステムで、ブラッディ氏は昨年、Mac OSでZFSストレージ技術をサポートする「Z-410」と呼ばれる製品を開発していたが、AppleおよびSunとのライセンス問題に直面していた。

 

ZFSをめぐっては、Mac OS X Leopardの標準ファイルシステムとしての採用が噂され、開発元であるSun Microsystemsのジョナサン・シュワルツ当時CEOは2007年、Appleが「HFS Plus」の代替として「ZFS」をLeopardのファイルシステムに採用するだろうと述べていた。
結局、Leopardへの実装は見送られ、Snow Leopard Serverでデフォルト採用されるとの話も挙がっていたが製品版での採用は実現しなかった。

 

さらに、2009年にはMac OS ForgeにおけるZFS移植のオープンソースプロジェクトが終了となった。しかし、SunとAppleによるZFS移植のオープンソースプロジェクト「MacZFS」(google code)は規模を縮小しながらも継続していた。

 

Ten’s Complementがアナウンスした新製品として、ZFSサポートが含まれるZevo Silver Editionが19ドル95セントで発売されており、また、Time Machineのような先進機能を搭載したZevo Gold Editionが39ドル95セントで間もなくリリースされる。ほかにもRAIDZなどのサポートが加わるPlatinum Editionが今春にも公開予定となっている。
開発者向けには、GUIオプションやコマンドライン・インターフェイスをサポートするDeveloper Editionがリリースされる予定で、今後はZevoドライブからの起動にも取り組むとされている。