Appleは2月3日(現地時間)、電子書籍オーサリングツール「iBooks Author」のアップデート(v1.0.1)をMac App Storeにて公開した。
Appleはv1.0.1でアプリケーション使用許諾契約書(EULA)を改訂。iBooks Authorで制作したコンテンツ販売について、“.ibooks”形式以外のフォーマットに限り、原則自由とした。
これまでは、有料コンテンツを配信する場合には、指定するストア(iBookstore)などApple経由で販売する必要があり、売り上げの30%をAppleによってカットされる仕組みだった。
拡張子“.ibooks”を持つiBooks形式はePubをベースにした独自拡張版で、iBooks AuthorではこのほかにPDF(.pdf)、テキスト(.txt)の書き出しが可能だが、グラフィックスやビデオ、フォトギャラリーなどを埋め込んだインタラクティブ要素はiBooks形式以外では反映されない。
Appleが独自のiBooks形式を採用した背景には、「iBooks Authorで提供される多くのインタラクティブ要素を(世界標準の)ePubがサポートできないためだ」とされている。
「iBooks Author」はOS X Lionのみをサポートする。公開後の5日間でダウンロード件数は60万回を超えていたが、Appleがコンテンツ販売経路を限定したたため、ユーザの間で議論となっていた。
もっとも、iBooks形式以外のフォーマットでは「iBooks Author」の魅力を引き出すことはできないが。