来週にもGoogleによる買収が米司法省により承認される見通しであるMotorola Mobilityだが、ドイツにおけるAppleとの特許訴訟で新たな動きがあった(FOSS Patents)。
Motorola Mobilityが保有する3G無線通信関連の欧州特許1053613 (method and system for generating a complex pseudonoise sequence for processing a code division multiple access [CDMA] signal)をAppleが無断で使用していたとしてMotorolaが訴えていた裁判で、ドイツのマンハイム連邦地裁は現地時間10日、特許侵害を証明する確固たる証拠が示されていないとして、Apple側に有利な判決を下した。同地裁での特許訴訟3件目にしてAppleがようやく勝利を収めた形だ。
マンハイム地裁は直近2ヶ月の間だけでも、Motorola Mobility側に有利な判決を2度言い渡しており、GSM方式のデータ伝送技術の特許侵害によりドイツAppleオンラインストアのiPhone/iPad一部モデルが一時販売差し止めになり(その日のうちに販売再開)、さらに、iCloud/MobileMeの同期システムやデータ通信技術の特許権侵害が認められ、ドイツ国内で間もなくプッシュメール機能が利用できなくなる見通しだ。
Googleは昨年8月、Motorolaを125億ドルで買収すると発表しており、スマホ関連の基幹技術を多く保有するMotorolaの特許資産を手中にすることで、最大の競合となったAppleとの関係に大きな影響を及ぼしそうだ。