中国などの工場における劣悪な労働環境や従業員の人権および安全、賃金などに対する批判にさらされながらも、公正労働協会(FLA)への加盟をテクノロジ企業として初めて承認されたAppleだが、FLAは2月13日、中国深セン市にあるFoxconn Technologyの工場査察を開始した。
Appleのティム・クックCEOは声明のなかで、「FLAに当社最大のサプライヤーの労働環境を独自に評価していただくよう要請した。現在行なわれている査察は、その規模、範囲ともにエレクトロニクス業界で前例のないものとなる」と述べ、一部メディアで糾弾された工場の労働条件などの不透明さや管理体制の不備に対し、FLAのメンバーとして社会的責任を果たす姿勢を強調した。
FLAは従業員の様々な労働条件や生活条件について聞き取り調査を行い、第一回の評価結果は3月初めに同協会のウェブサイト(www.fairlabor.org)に掲載される予定。Foxconnの次には、QuantaとPegatronの工場でも査察が行われる予定で、Appleによると、これらの査察により製品の90%以上の組み立て工場がカバーされるという。