公正労働協会(FLA)によるサプライヤー工場査察をアナウンスしたAppleだが、Foxconnに続いて査察が入る予定のPegatron幹部は、Bloombergの電話取材に対して「何も聞いていない」と述べたという。
Pegatronの最高財務責任者であるチャールズ・リン氏は、Appleのサプライヤー責任に関するポリシーは承知しているとしながらも、「査察に関する事前通知は無かった」と語ったとされる。
AppleとPegatronをめぐっては、ASUSTeK Computer(ASUS)が昨年発売したUltrabook「ZENBOOK」と「MacBook Air」のデザインが酷似しているとして、Appleが圧力を掛けたと報じられていた。報道では、AppleとASUSのどちらの関係を重視するのかという二者択一を迫ったとされ、Pegatronは来月末にも「ZENBOOK」の製造を中止する予定だという。
大手メディアからサプライチェーンの労働問題について糾弾されるなか、AppleはFLAへの加盟が認められ、サプライヤーの労働環境の透明性を強調していただけに、Pegatron幹部の発言は重みを増すかもしれない。