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ティム・クックCEO、サプライチェーンの労働環境や製品のビジョンについて語る

Apple ティム・クック CEO

Appleのティム・クックCEOはゴールドマン・サックスが主催したTechnology and Internet Conferenceにおいて、一部メディアで報じられたサプライチェーンの劣悪な労働環境について、「この問題にAppleほど取り組んでいる企業は無い」としながらも、「とても深刻に受け止めており、人権や安全、教育などでさらなる改善を急ぐ」と語った。また、Appleのポリシーに従わない生産委託先とは関係を打ち切ると宣言。

 

また、ユーザ数が1億人超えたとされるクラウドサービス「iCloud」については、今後10年を見据えたデジタルハブとしての重要性を強調し、iPhoneについては、携帯電話購入者の90%、スマートフォン購入者の75%がiPhone以外を選択しており、今後も成長する余地が多いにあると語った。

 

iPadについては、7四半期で5,500万台が出荷されるなど、Appleの想定さえも超える高い成長率を記録している指摘。この数字に達するまでには、Macでは22年、iPodでは5年、iPhoneでさえも3年要したとされる。さらに、今後のタブレット市場はPC市場を超える成長をみせるだろうと予見した。

 

また、セットトップボックス「Apple TV」については、故ジョブズ氏が過去に述べたのと同様、“趣味”の意味合いがあるとしながらも、今後の進展を示唆しており、選択肢の追加とともに噂されるテレビ事業参入に含みをもたせた。

 

クック氏は「Appleは独自の文化を持つユニークな企業だが、社会貢献できる市場分野にフォーカスをあて、最高の製品を作ることに集中する」と語り、故ジョブズ氏の構築した“Appleスタイル”を継承する考えを示した。また、潤沢なキャッシュフローについては、「慎重に使い道を検討する」と述べるにとどめた。

 

なお、まもなく発表されると思われる「iPad 3」や開発中と噂される次世代薄型テレビなどといった将来の新製品に関する言及はなかった。

 

[Tim Cook’s presentation at the Goldman Sachs Technology and Internet Conference]