今週初めからApple製品の生産委託先であるFoxconn中国工場の査察を開始した米公正労働協会(FLA)は、第一印象であると前置きしたうえで、労働環境が通常レベルよりかなり良いとの見方を示した(Reuters)。Foxconnをめぐっては、労働者の自殺や施設の爆発事故などが続き、大手メディアが劣悪な労働環境を批判する記事を掲載して注目を浴びていた。
約30人の査察団を率いるFLA代表のAuret van Heerden氏は、FoxconnのiPadおよびiPhoneの組立施設は中国国内では最高クラスだと述べ、工場内が静かであることにとても驚いたと指摘。また、労働者にとって反復作業による単一性がストレスや脅威になる可能性にも触れ、出稼ぎ労働者の精神的なサポートが必要だとも言及した。
Foxconn工場では3週間以上に渡って、約3万5千人にものぼる労働者の雇用条件をはじめ、生活面や精神面も含めて調査が行われる。
評価結果は3月初めに同協会のウェブサイトで公表される予定であり、サプライヤーは最終報告に沿って改善をする必要がある。
FLAはFoxconnの査察終了後、Quanta ComputerやPegatron、WintekなどといったAppleのサプライヤー工場施設を査察する計画だ。