2010年にiPadを投入以降、エンタープライズ市場におけるMacコンピュータの存在感が一気に高まっている。
Needham & CompanyのApple担当アナリストであるチャーリー・ウルフ氏によるMacビジネスに関する調査によると、昨年10〜12月期のMac全体の売上のうち、法人市場向けが占める割合は20.5%に達しており、Mac販売の5台のうち1台は法人向けだったという(AppleInsider)。
また、法人市場の世界PC総出荷台数のうちMacが占める割合は2.9%となり、2010年第1四半期の1.3%から倍以上に成長している。さらに、米国の法人市場に限ってみれば、2010年の3.1%から昨年第4四半期には5.8%にまでジャンプアップした。
MacがPowerPCからIntelプロセッサにスイッチしたことでOS XがMicrosoftとの連携を深め、2006年のBootCamp登場によりMacでWindowsを動かすことができるようになったことや、Mac用仮想化ソフトVMware FusionおよびParallels Desktopの果たした役割、さらにはExchangeのネイティブサポートなども法人市場の躍進に貢献したとみられる。
しかし、ウルフ氏がエンタープライズ市場におけるMac成長の鍵として指摘したのは、iPhoneをはじめとするiOS端末、とりわけiPadの存在が大きく、Apple製品を業務に取り入れさせたことで、顧客をAppleのエコシステムに引き込むことができたと分析している。
ほかにも、コスト削減を求めるBYOD(Bring Your Own Device)が推進されるなか、従業員がApple製品を職場に持ち込む傾向も確認されている。
[See Also..]