Intelの次期サーバ向けチップ「Xeon E5」(Sandy Bridge E)を搭載するシステムが来週にもサーバやワークステーションベンダーから発売されるようだ。次世代「Xeon」は、すでに数週間前から流通チャネルに供給されており、Appleが「Mac Pro」をアップデートする可能性も浮上した。
The Inquirerは、サーバ製品を取り扱うSupermicroのラボで大手ベンダーからの「Xeon E5」システムを実際に見たとされ、ペーパーローンチではなく来週にも発売になるようだという。ベンチマークなどの詳細レポートの公開は許可されていないようだが、「安定性や発熱に問題はない」という。
Intelは32nm Sandy Bridge世代の「Xeon E5」プロセッサの投入時期を公表していないが、当初の予定(2011年第4四半期)から先送りされ、2012年1〜3月期の発売が予想されていた。
「Mac Pro」が最後にアップデートされたのは2010年7月で、デザイン的には2003年の「Power Mac G5」以降ほとんど変更は施されていない。また、Thunderbolt I/Oテクノロジを搭載しない唯一のMacコンピュータでもある。
Appleは「Mac Pro」の将来について、2012年以降も開発・投資を続けるかどうか検討しているようだとも報じられており、2012年版「Mac Pro」が登場するのか否かは不透明な情勢だ。
仮に新型「Mac Pro」が「Xeon E5」世代で登場するとするならば、デュアルプロセッサモデルは6コア/8コアの「Xeon E5-2600シリーズ」採用が予想されており、また、シングルプロセッサモデルは4コア/6コアの「Xeon E5-1600シリーズ」を採用するとみられる。
ビデオカードについては、「OS X 10.7.3 Lion」にAMD製ハイエンドデスクトップ向けGPU “Tahiti”世代のRadeon HD 7900シリーズのドライバ記述が見つかっている。一方で、GPUをめぐる最近の噂のなかには、NVIDIA製へスイッチされて、「Kepler」を採用するという可能性も浮上している。
最新のAppleの業績データによると、デスクトップ(iMac+Mac mini+Mac Pro)の販売台数は147万9,000台で、ノートブック(MacBook+MacBook Air+MacBook Pro)は371万9,000台だった。ここ近年、その差は広がりつつあり、また、デスクトップの内訳は不明ながらも「iMac」がその大半を占めていると思われる。