高速JavaScriptエンジン、Web標準に適合、先進のCSSとHTMLをサポート。正統派でありながら革新的なブラウザの誕生。現在のベストWebブラウジング・ソフトウェア。
MacRumorsでは、日本時間2月24日深夜にリリースされたAppleの次世代Webブラウザのベータ版「Safari 4 Beta」について、Javascript実行の速度テスト結果や特別に設計され組み込まれているCSS (スタイルシート) 、さらにSafari 4の新機能を無効化させる方法などいくつかの情報を提供しています。
新しいNitro JavaScriptエンジンを搭載したSafari 4は、Appleによれば、Safari 3に比べ4.2倍速くなっていると説明されていますが、CNET UKの行なったJavaScriptのパフォーマンステスト (Windowsプロットフォーム上でSunSpiderを使用) によると、Safari 4は実際にIE 7よりも42倍速く、さらにIE 8より6倍、Firefox 3より3.5倍、Google Chromeより1.2倍それぞれ高速であるという結果が確認されたとしています (下図参照)。
同様に、Macプラットフォームでも、Firefox 3より4倍、Opera 9.6より7.5倍速いという結果が得られており、Safari 4の速さがベンチマークテストの数値として実証されています (下図参照 *Mac版ChromeやIEは提供されていないので比較できず) 。
「Nitro Engine」とは、以前「SquirrelFish Extreme」という開発コードで呼ばれていたJavaScriptインタプリタ(解釈プログラム)であり、バイトコードの最適化やポリモーフィック型インラインキャッシュ、軽量なコンテクストスレッドJITコンパイラ、JIT基盤を採用した正規表現エンジンを搭載することで、それまでのテクノロジをはるかに凌ぐ速度を実現しています。
Google GmailやApple MobileMeをはじめとするインタラクティブなWebサイトでは、JavaScriptの実行速度がキーとなるため、ライバル達を寄せ付けない速さを示すSafari 4のアドバンテージはWebテクノロジ上はもちろん、ユーザ体験の面からも意味のあるものといえます。
またSafari 4は、ダイナミックWebアプリケーションのために特に設計されたCSS、JavaScript、XML、SVGなどのウェブスタンダード (Web標準) にブラウザがどれだけ適合しているかを検査するWeb Standards Project (WaSP) のオンラインテスト Acid3 に初めて合格したブラウザでもあります。
Acid3では、ピクセル単位のパーフェクトな正確性とスムーズなアニメーションレンダリングが要求され、ダイナミックコンテンツの仕様に欠陥がないか調査されます。
テストは100点満点で評価が出されますが、昨年9月に世界で初めてシッピングビルドとして100点を叩き出したのがApple Safariでした (記事参照) 。
このような先進的なJavaScriptフレームワークに加え、Safari 4はHTML 5をサポートすることで、Adobe FlashやMicrosoft Silverlightなどのプラグインに依存すること無くWebベースのアプリケーション (Rich Internet Applications=RIAs) を構築することが可能となり、加えてインターネット接続の無いオフラインの状況でもローカルで動作させることができるようになっています。
さらにSafari 4では、 CSS Animationやエフェクト、プレゼンテーション、3D Canvasなどを含む先進のCSS機能拡張がサポートされています。
CSS効果を高度に実装可能となることで、JavaScriptでは管理しにくかったコードをアニメーション自身に宣言ルールとして記述することも可能となります。
これらの技術の一部をAppleは次期CSS標準に組み込むよう推薦しており、オープンソース「WebKit」の開発を通じて、今後のHTMLやCSSで先導的な役割を担って行きたいとしています。
AppleのモバイルデバイスであるiPhone/iPod touch版Safariでは、すでにこれらの先進的なテクノロジの一部が搭載されています。
Safari 4には、Google Chromeライクなサムネール表記「Top Sites」やタブ機能「Tabs on Top」、iTunesライクな「Cover Flow」、Firefoxライクな「Full Page Zoom」などの多くの新機能が搭載されています。
AppleInsiderでは、ブラウザウインドウのトップに配置された「Tabs on Top」機能が、次期Mac OS X Snow Leopardで動作する多くのアプリケーションで採用されることになるだろうと予想しています。
このほかのSafari 4のティップスとして、「Tabs on Top」や「Smart Search Field」などの新機能を無効化させる方法もあります。
Macの場合はターミナルを起動して (Windowsの場合はpreferences.plistファイルを編集して) 、簡単なテキストを入力するだけで実現できます(参照:Safari 4 Hidden Preferences)。
例えば、「Tabs on Top」を無効化させるに以下をコマンドライン入力します。
$ defaults write com.apple.Safari DebugSafari4TabBarIsOnTop -bool NO
また、パスワード一元管理アプリ「1Password」ユーザは、最新アップデータ「1Password 2.9.9」を入手することでSafari 4でも利用可能になります。
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