東芝が携帯のメインメモリやモバイル向けキャッシュメモリとして使用が見込まれる最大容量・最速のFeRAMを開発
東芝が、不揮発性RAMとして世界最大容量の128Mbit (メガビット) で、世界最速となる転送速度1.6GB (ギガバイト) /秒の性能を持つ「FeRAM(強誘電体メモリ)」を開発したと発表しています。
今回東芝が開発を発表したFeRAM (Ferroelectric Random Access Memory=強誘電体メモリ) は、省スペース化を実現する東芝独自の「チェーン構造」を改良し、さらにセルサイズの小型化に伴う課題であった信号量の低下を防ぐ新規アーキテクチャ搭載により集積度を向上させて、不揮発性RAMとして世界最大容量の128MbitのFeRAMを実現しています。
また今回新たに、データ転送時に生じる内部の電源供給レベルの揺れを予測し調整する電源回路が追加され、この回路とFeRAMの低消費電力で高速な読み書きができる特性を活かし、従来の最高速度の不揮発性メモリと比較して8倍、不揮発性メモリとして世界最速の1.6GB/秒の転送速度を実現。この転送速度を活かし、高速DRAM規格であるDDR2インターフェースが搭載されています。
今回開発したFeRAMは、不揮発性メモリでありながら、DRAMと同じインターフェース規格を搭載しており、システムの性能向上および低消費電力化が可能となるため、今後メインメモリとして携帯電話などの各種モバイル機器への搭載や、モバイルPC、SSDなどのキャッシュメモリとしての使用が見込まれています。
今回開発された技術は、2月11日(現地時間)に、サンフランシスコで開催されているISSCC(国際固体素子回路学会)において発表されます。
プロセス | 130ナノメートルCMOS |
容量 | 128メガビット |
セルサイズ | 0.252平方マイクロメートル |
データ転送速度 | 1.6ギガバイト/秒(DDR2インターフェイス準拠) |
アクセス時間 | 43ナノ秒 |
サイクル時間 | 83ナノ秒 |
電源電圧 | 1.8V |
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