携帯電話業界の巨人がノートPCマーケット参入を検討
携帯電話機メーカー世界最大手のNokia (ノキア) が、ラップトップ (ノート型PC) 事業への参入を計画しているとReutersなどが報じています。
これは、同社CEOのオリ・ペッカ・カラスブオ氏が2月25日、フィンランド国営放送YLEとのインタビューのなかで明らかにしたもので、ラップトップ事業に参入する計画はあるかとの質問に対し、「積極的に参入する機会を検討している」と答えたとのことです。
2008年後半から、業界ではNokiaがPC事業に参入するとの噂が流れていましたが、今回のトップ発言は、そのような参入計画を初めて正式に認めたものになります。
カラスブオCEOは、携帯電話とPCは多くの点で重複しており、今後5年もしないうちに両者が統合されて垣根が無くなって行くだろうと指摘しています。
さらに、今では、数億人が携帯電話を通じて初めてインターネットに触れているという環境があり、(モバイル開発の戦略上)良い兆候だと述べています。
先週スペインで開催されたMWC 2009では、PCメーカー1位のHPや4位のLenovoに続いて、PCメーカー第3位の台湾Acerがスマートフォン市場への参入を発表して新機種をリリースするなど、スマートフォン市場の高い利益率を求めてPCメーカーが相次ぎ参入するなか、今回のNokiaのアクションは一見逆行するようにも映ります。
しかしながら、市場調査CCS InsightのBen Wood氏は、「Nokiaは、今まで築いて来た製造、サプライチェーン、流通での巨大なスケールを利用できるポジションにあり、さらに同社の利用してきた携帯ネットワークがすでにノートPCへの対応を済ませている環境を考えれば、同社の新規参入は理にかなっているともいえる」と指摘しています。