「iPhone/iPod touch SDK」アプリ公開はAppleが監視・管理？【UPDATE】

「iPhone/iPod touch SDK」で作成したアプリ公開への制限や規制がなされるのか？「iPhone」はモバイルアプリケーションツールの主役になれるのか？

来週3月6日に行なわれるイベントで「iPhone/iPod touch SDK (ソフトウェア開発キット) 」の詳細が明らかにされようとするなか、サードパーティ製アプリの公開方法や開発者への対応はどうなるのかなどに注目されています。Mac Rumorsでは、iLoungeによると、複数の情報筋の話として、AppleはSDKで作られたアプリケーションについて、「iTunes Store」を通して公開するように求め（予想されたことではありますが）、さらにAppleがそれぞれのアプリケーションについてリリースを許可するかしないか監視・管理し、また、「iPhone」の電話やWi-Fi、カメラ以外のGPSモジュールなどといったドックベースのアクセサリはサポートされない見込みであると伝えています。
また、3月6日のイベントでは、SDKの正式版は公開されずベータ版の公開にとどまり、正式版は 6月に開催される予定の WWDC 2008 (Worldwide Developers Conference) まで延期されると予想しています。3月6日のイベントでは、IBM Lotus NotesやMicrosoft Exchangeへのネイティブ対応が発表されるとも予想されています。

【UPDATE】
Mac Rumorsでは、「iPhone/iPod touch」での開発や公開が制限されるのではないかと噂されるなか、Electronistaが、Appleは、「iTunes」経由の商用アプリケーションにのみ制限を課し、無料のプログラムに対しては何ら制限しないのではないかと推測していると伝えています。
このようにルールを設定してシステムを開発しないと、Appleが承認システムを利用して独断的に制限して、開発コミュニティの成長を妨げるのではないかと心配する声も出てくるでしょう。ですから、「iTunes Store」経由で販売される「iPhone/touch」向け商用アプリは、既存インフラや既存ユーザから利益を上げるでしょうが、引き換えに事前になんらかの基準を設けなくてはならないと指摘しています。
まだSDKについて多くを断定的に述べるにはあまりにも早急ですが、Appleはこの計画についてほとんど一般に明らかにしていません。ただ最近になって、Appleのティム・クックCOO（最高執行責任者）が、SDKについて「唯一の制限は人間のイマジネーションだけだ」と述べています。
【Tsugawa.Tv’s Vision】
「iPhone/iPod touch」プラットフォームを広く一般に開放することで、多くの創造的なアプリケーションが登場し、さらに販売数の増加につながり、個人・法人を問わず高度でオープンな魅力的なビジネスモデルを確立・拡大させていくパワーを獲得できると思います。
しかし同時に、セキュリティ対策が重要性を増してきます。以前ジョブズ氏はNokiaの採用した開発者によるデジタル署名について「オープンではないが正しい方向性だ」と述べており、今回のSDK公開遅延もウイルスやマルウェア対策などセキュリティ対策が絡んでいることは想像に難くありません。