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Apple、2010年前半に低価格タブレット型MIDを投入か=ネットブックではない新たなカテゴリを定義へ

Apple、急成長するネットブックカテゴリを再定義=新ポータブルデバイスを開発か

 

AppleInsiderでは、市場投資会社Piper JaffrayのApple担当アナリスト ジーン・マンスター氏によれば、Appleは2010年の前半に、7〜10インチサイズのタッチスクリーンを搭載した、500〜700ドルという低価格帯のタブレット型MID(Mobile Internet Device)製品を投入する可能性が高いと伝えています。

 

マンスター氏の指摘によると、アジアのサプライヤーから得た情報やAppleが最近取得した複雑なコンピューティングデバイス向けマルチタッチ・テクノロジに関する特許、4月22日の電話会議でのティム・クックCOOの発言、昨年の低電力チップ設計会社P.A. Semiの買収、さらに最近のチップ設計エキスパートの雇用などからみて、Appleがモバイルコンピューティング分野への投資を拡大しているのは明確であるとしています。

 

ネットブックに関して、スティーブ・ジョブズCEOやティム・クックCOOを含むApple首脳陣はこれまで、使い物にならないソフトウェアやハードウェアなどが目に余ると指摘し、そのようなレベルの低い市場に「Macブランド」を投入する訳にはいかないと述べていました。

マンスター氏は、Appleが開発しているのは、ネットブックのような安価でマージンが少なく、ユーザエクスペリエンスが標準以下のデバイス群ではなく、マルチタッチプラットフォームに最適化された、特別にカスタマイズしたMac OS X が搭載されるなど、大規模なプロジェクトとして開発が進行中であり、最終的に製品化されて市場に投入されるまでには、まだあと1年程度はかかるだろうと予想しています。

 

同氏はさらに、サプライヤー筋から得た情報のなかには、このようなプロトタイプが作られたという証言は含まれていないものの、一部サプライヤーが新デバイス製造に必要なパーツについてAppleと協議しているという情報をつかんでいるということです。
価格帯は、399ドルのiPod touchと999ドルのMacBookとの中間に設定され、つまり500〜700ドル程度になるだろうと予測しています。
プロセッサには、Appleが独自にカスタマイズしたCPUが搭載され、重要な役割を担うことになるオペレーティング・システムには、Mac OSとiPhone OSそれぞれの特色を融合したハイブリッド版のOSが採用されることになると分析しています。
この新タブレット向けOSは、SafariやMailといった主要アプリケーションが、iPhoneより大きいサイズのスクリーンに最適化されるほかにも、iPhone OSとApp Storeから配信されるアプリケーションとの関係に似たものになると考えられ、iPhone SDK(ソフトウェア開発キット)に、新デバイス向けのプラットフォームが加えられるかもしれないとしています。

 

また、販売方法として、iPhoneのインセンティブ制度(販売奨励金)のようなアプローチを採用すると考えられています。
最近も米Verizon WirelessとAppleが新型携帯デバイス投入の件で交渉中だと報道されましたが、AT&TかVerizonとタイアップして、データ通信プランをデバイスにバンドルして販売する手法が採用されるかもしれません。キャリア側が報奨金を支払うことで拡販に繋げる方法は、日本をはじめ世界各国で定着しています。
同氏はさらに、この新しいタッチスクリーン搭載のタブレットデバイスは、米国で絶大な人気を誇るAmazonのワイヤレス電子書籍リーダー「Kindle DX」への対抗にもなると言及しています。