GoogleがiPhone向けに開発したものの、iPhoneの主要機能と重複するという理由で承認されなかった(Appleは現在もなお審査中としている)VoIPアプリ「Google Voice」について、FCC(米連邦通信委員会)の質問状に対するGoogleの回答全文が公開されました(via Google公式ブログ)。
音声通話用アプリケーション「Google Voice」は、Googleが買収したGrandCentralのサービスをベースにしたもので、複数回線を単一の電話番号にまとめて、「VoIP (Voice over IP) 」によるデータ通信経由での音声通話を可能とするアプリ。
代表番号を発信元とするSMSの送受信、ボイスメール再生・音声認識・テキスト変換、通話履歴表示など、電話関連の機能がひとつに集約されたツールであり、AndroidやBlackBerryプラットフォームでは既に無料公開されています。
App Storeからの一方的な締め出しを受けて(Appleは拒絶を否定しているものの)FCCが調査に乗り出し、Apple、Google、および米通信会社AT&Tの3社は先月21日(米国時間)、質問状に対する回答文をそれぞれ公開していましたが、Googleの声明の一部は非公開になっていました。
この日新たに明らかとなった情報 [PDF]によれば、6月2日にApp Storeに提出された「Google Voice」は、7月5日にAppleのフィリップ・シラー マーケティング担当上級副社長とGoogleのアラン・ユースタス エンジニアリング担当上級副社長との間でやり取りが始まり、その2日後の7月7日には、シラー氏が電話でユースタス氏に対し、iPhoneのダイヤル機能と重複するためApp Storeでは承認できない旨を伝えたということです。
しかしながら、7月27日になって、Google Voiceを利用するサードパーティアプリが、App Storeから一斉に締め出されたのを受けて大きな問題へと発展したという経緯があり、AppleとGoogleの声明文を読み比べてみると、審理中とされながらも、締め出されたという結果が7月末の時点でハッキリ出されているように見えます。
Googleによれば、これらの幹部社員同士のやり取りは、2社間の繊細な業務上の会話を含むため、FCCに対して公開しないように求めていたということです。
また、「Google Latitude」についても、iPhoneにデフォルトで搭載されている地図アプリと機能が重複するなどの理由で、ユーザが混乱するのを避けるため承認されなかったと説明されています。
ちなみに、「Google Latitude」は、iPhoneでウェブベースにて利用可能です。
Appleは、データ通信経由での音声通話に制限をかけることは、AT&Tとの協定のなかに盛り込まれていると主張しており、iPhone版SkypeなどのVoIP電話アプリでも、通話機能がWi-Fi環境に限定されているのはそのためだと主張していました。
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「Google Voice」拒否問題、GoogleのFCCへの回答全文が公開 http://bit.ly/2aNyNE
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