半導体業界の再編が加速、業績悪化で生き残りかけ
世界的な景気後退の影響を受け不振が続く半導体業界において、国内2位のルネサステクノロジと同3位のNECエレクトロニクスが、2010年4月をメドに経営統合する方向で最終調整に入ったと、4月16日付けの日本経済新聞朝刊が報じました。
実現すれば、売上高の合算が1兆2,000億円を超えて、国内首位の東芝を抜くと同時に、世界でも米インテル(シェア13.3%)、韓国サムスン電子(同6.8%)に次ぐ第3位(5.1%)に躍り出ることになります。
これを受け同日午前、両社は相次いで「決定した事実はない」とコメントを出しましたが、NEC広報は、さまざまな可能性を含め検討はしているとも話していることなどから、今後、具体的な統合時期や出資の比率などを詰めて、月内にも合意を目指して協議しているとみられています。
ルネサステクノロジは、日立製作所と三菱電機の半導体部門を統合して2003年4月に設立され、出資比率は日立製作所55%、三菱電機45%であり、システムLSI分野のシェアは世界1位。
一方のNECエレクトロニクスは、2002年11月にNECの半導体事業が分社して発足し、NECが65%を出資する子会社。
ともに2009年3月期には大幅な赤字を計上する見通しであり、業界再編の気運が高まっていました。
このニュースは、16日の東京株式市場にも影響を与え、業界再編への期待から電機株などが上昇しました。
特に、NECエレクトロニクスは、87万株の買い越しとなり、ストップ高となる100円高の930円になりました。
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