前年同期比25.8%減と過去最低=全トップ・ベンダーが2桁のマイナス成長
ガートナー ジャパンは8月5日、2009年第2四半期(4~6月)の日本国内x86サーバ市場動向(速報値)を発表しました。
これによると、出荷台数は、対前年同期比で25.8%減の9万3,783台となり、調査開始以来最低の伸び率を示しました。
2008年第3四半期以降、マイナス成長に転じたまま低迷傾向が継続的なものとなっており、すべてのトップ・ベンダーが対前年同期比で2桁のマイナス成長となっています。
ベンダー別に見ると、NECが出荷台数15.5%減ながらもシェアでは26.7%でトップを維持し、2位はHPで、出荷台数27.0%減ながらシェア22.7%を確保しました。
また、前年同期の4位から3位に浮上した富士通は、Dellのシェアを奪う形でシェアを2.5ポイント伸ばし15.3%となっています。
以下、4位はDell(シェア15.1%)、5位はIBM(シェア9.0%)。
上位5社は、前年同期比ですべてマイナス2桁の成長となり、中でもDellは43.6%減と大きく落ち込み、シェアが4.8ポイント減少しました。
国内トップ・シェア・ベンダーであるNECと、上位5社の中で比較的成長率の落ち込み幅が少ない富士通が、Dellからシェアを奪う形でそれぞれ伸張しているといえます。
出荷大幅減少について、同社アナリスト青山浩子氏は、
2009年第2四半期の日本のサーバ市場は、景気の低迷に伴う国内企業のIT投資抑制の影響を受けて大きく減少しました。この傾向は、日本だけでなく世界でも同様です
と述べています。
また、今後の予測について、同社バイス プレジデント兼最上級アナリストの亦賀忠明氏は、
サーバ市場は、今後も景気低迷の影響を受け、少なくとも2009年は相当厳しい結果となるでしょう。市場は、仮想化やクラウド・コンピューティングの流れを受けて変化しつつあります。今後、クラウド・コンピューティングが浸透すると、多くのユーザーは部門サーバを持たなくなる可能性があります。一方で、企業内データセンターやデータセンター事業者でのサーバの需要は拡大する可能性があります
とコメントしています。
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