ソニー投入のゲームマシンPS Vitaの後押しもあり、昨年12月の携帯純増数で21ヶ月ぶりにトップに立ったNTTドコモだが、今年1月の純増数ではソフトバンクモバイルに首位を譲り渡すとともに、KDDIにも抜かれて3位に転落した。

電気通信事業者協会（TCA）が2月7日に公表した1月の携帯電話契約者数によれば、ソフトバンクモバイルの純増数は22万6,600件、KDDIは18万1,100件と両社ともに前月より10万件超のマイナスとなったが、NTTドコモは34万4,100件減の8万5,800件と振るわず、多発する通信障害の影響もあってか、iPhoneを取り扱わない“ドコモ独り負け”の様相となった。

また、番号ポータビリティ（MNP）利用では、KDDIが5万3,300件の転入超過で4ヶ月連続のトップとなり、ソフトバンクが4万6,000件の転入超過で続いた。ドコモは9万9,300件の転出超過だった。

ソニー・コンピュータエンタテインメント（SCE）は2月6日、ポータブルゲームマシン「PlayStation Vita」のシステムソフトウェア・新バージョン1.60を2月8日にリリースすると発表した。Ver.1.60では「マップ」アプリが追加され、「フォト」アプリで動画撮影にも対応する。また、「コンテンツ管理アシスタント for PlayStation」のMac OS版が公開となり、PS VitaとMac間でデータ転送が可能となる。

ホーム画面に追加される「マップ」は、衛星写真や経路検索、交通情報の取得などが可能となり、「フォト」では静止画に加えて動画撮影に対応して、アプリで再生も可能だ。

また、Macユーザが排除されていた「コンテンツ管理アシスタント for PlayStation」がMac OS Xに対応して、ビデオや音楽、画像などをMacとPS Vita間で転送したり、Macでセーブデータやアプリケーションデータのバックアップが可能になる。

このほかにも、PS Vitaの電源が入っている時やスタンバイから復帰時にPSボタンが青く点灯するようになり、また、スタンバイモード移行時には短く点滅するようになる。

PS Vitaはソニーが昨年12月に投入したPSP後継モデルで、価格は3G/Wi-Fiモデルが29,980円、Wi-Fiモデルが24,980円。5インチ有機ELディスプレイや背面タッチパッド採用が特徴で、プロセッサはARM Cortex-A9クアッドコア、GPUはSGX543MP4+、RAMは512MBなどとなっており、 2基のカメラ、GPS機能（3G/Wi-Fiモデルのみ）、モーションセンサー、電子コンパス、マイクなどを搭載する。また、次世代Web標準「HTML5」をサポートするのも特徴だ。

3G版はNTTドコモの携帯電話回線を使用することもあり、12月の携帯契約純増数でドコモを21ヶ月ぶりの首位に導いた。

[プレスリリース(PDF)]

Mozillaは次期メジャー版「Firefox 11」において、Firefox Syncのユーザデータ同期機能を強化して、アドオンの同期に対応する。

現在の正式版「Firefox 10」でアドオン互換性確認は大幅に改善したが、次期「Firefox 11」では、Firefox Syncサービスの強化により、ブックマーク、パスワード、個人設定、履歴、開いているタブの一覧のほかに、インストールされているアドオンも同期できるようになる。

また、Google Chromeからのデータ・インポートやGoogle提唱の転送プロトコルSPDYに対応するほか、Web開発者向けツールとしてHTML構造を立体的に表示できるページインスペクタの3Dビュー機能や、スタイルエディタと呼ばれるCSS編集機能が追加される。

「Firefox 11」のベータ版はすでに公開されており、正式版のリリースは3月13日の予定。なお、Android版については、ユーザインターフェイスなどの抜本的な設計見直しのため、例外的にリリース日がデスクトップ版より遅れる見通しだ。

クラウド同期サービスのDropboxは現在、最新ベータ版利用者に最大5GB分の無料ストレージ提供を行なっている。

フォラーム・ベータバージョン1.3.1X（デスクトップ版の最新ビルドは1.3.13、Android版は2.0.9）でカメラの自動アップロード機能を使用することで、Camera Uploadsに500MB相当の写真やビデオがアップされるごとに容量が500MBずつ追加され、最大5GBまで無料にて拡張される。

米AMDは2月2日、投資家向け会議Financial Analyst Dayを開催して、2013年までのCPU/APU/GPUアーキテクチャのロードマップを発表した。

2012年のデスクトップ向けCPUは、最大8基のPiledriverを搭載するAM3＋対応のハイエンド向け「Vishera」が2012年後半に、2～4基のPiledriverコア採用のメインストリーム向け「Trinity」が2012年半ばに登場する。また、2013年にはSteamrollerコアやGCN採用の「Kaveri」、2～4基のJaguarを載せたHSAベースの「Kabini」が投入される予定だ。

2012年のモバイル向けCPUは、上位〜中位向けがPiledriverコア採用の「Trinity」、エントリー向けが「Brazos 2.0」となり、2012年後半にはBobcatコアを1～2個搭載するタブレット向け「Hondo」が出荷予定となっている。また、2013年には「Kaveri」、「Kabini」に加えて、Hondo後継となるJaguarコア採用の「Temash」投入が予定されている。

サーバ向けCPUは「Interlagos」および後継の「Abu Dhabi」が2012年から13年にかけて投入され、1P/2P対応の「Valencia」が「Seoul」に、1P対応のサーバおよびクラウド向け「Zurich」が「Delhi」に切り替えられる。

また、GPUはTahiti世代のRadeon HD 7900シリーズの上位版が投入され、2013年には「Sea Islands」ファミリーが登場予定であり、CPUの連携が強化されるほか、HSA（Heterogeneous System Architecture）ベースになる予定だが、現時点で「Sea Islands」の詳細は明らかにされていない。

ソニーは4月1日から「Kaz」こと平井一夫副社長を社長兼CEOに昇格させる人事を内定した。現在の会長兼CEOであるハワード・ストリンガー氏は取締役会議長に選任される予定。同社は12年3月期決算で4期連続の赤字が見込まれ、主力の液晶テレビ事業も8期連続で赤字の見通し。業績悪化がトップ交代の引き金となった。

平井氏は現在51歳で、創業者以外では最年少でのトップ就任となる。音楽子会社のCBSソニー出身で、音楽やゲーム部門で頭角を現し、次期社長の最有力候補に名乗りをあげていた。
一方で、昨年4月に発生したPlayStation Networkなどの個人情報漏洩問題の責任を問う声もあって、同氏の社長昇格は不透明でもあった。

当初、ストリンガー氏は会長にとどまって引き続きCEOを兼務するとみられていたが、社外取締役の圧力もありCEO退任を決意した。今後は取締役会議長に就いて、若いCEOの後見人としてサポートする方針だが、一定の影響力を保持するとみられる。

平井氏は新体制下の重点課題として、「エレクトロニクスビジネスを支えるデジタルイメージング、ゲーム、そしてスマートモバイルの各領域の強化、テレビビジネスの立て直し」を挙げ、「イノベーションの加速と新規事業の創出を掲げ、これを実行していく」とコメント。同社の多様なハードウエア商品と豊富なエンタテインメントコンテンツ、成長するネットワークサービスを融合して業績改善を目指す。

[ソニー:プレスリリース]

米Amazon.comは1月31日（現地時間）、2011年第4四半期（10～12月期）と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は174億3,100万ドルで、前年同期の129億4,800万ドルに比べ35%増加したものの、市場アナリスト予測を大きく下回った。また、純利益は1億7,700万ドルで前年同期の4億1,600万ドルから58%減少しており、これで4四半期連続のマイナスとなった（Press Release）。

Kindle Fireの販売台数は明らかにされていないが、市場アナリストは600万台に達したと分析するなど、Kindleファミリーの販売は前年同期比177%増と好調だったが、Fireの原価割れと指摘される製造コストなどが収益を圧迫したようだ。

2011年通期の業績は、売上高が前年比41%増の480億8,000万ドル、純利益は45%減の6億3,100万ドル、営業利益は39%減の8億6,200万ドルだった。

また、2012年第1四半期（1～3月期）の見通しについては、売上高を120億ドルから134億ドル、営業利益（損益）を2億ドルの損失から1億ドルの利益と予測した。

AMDは1月31日、“Tahiti”こと28nm世代の新型グラフィックスカード「Radeon HD 7950」を発表した。

昨年12月に発表したハイエンドチップ「Radeon HD 7970」の下位モデル。すでに一部メーカーからHD 7950搭載ビデオカードの出荷が始まっており、市場価格は5万円前後となっている。

HD 7950はHD 7970と同じアーキテクチャ「Graphics Core Next」（GCN）を採用しているが、ストリームプロセッサ数を1,792基に削減し、動作クロックを800MHz+に抑えているのが特徴。

PCとのインターフェイスはPCI Express Gen 3.0を採用し、DirectX 11.1をサポート。レンダーバックエンドは32基、メモリは5GHzのGDDR5を3GB搭載、映像出力インターフェイスはDVI×1、HDMI×1、Mini DisplayPort×2などとなっており、最大消費電力はHD 7970より50Wほど低い200W。

IntelはRealNetworksの次世代ビデオコーデックソフトウェアを1億2,000万ドルで買収すると発表した。RealNetworksの取得済み特許約190件と申請済み特許約170件が含まれる。

メディアプレイヤー「RealPlayer」で知られるRealNetworksだが、音楽配信サービスではAppleのiTunesなどにシェアを奪われ、ここ数年は苦戦が続いていた。

IntelはUltrabookやスマートフォン、デジタルメディアなどのビデオ技術やマルチメディア機能強化につなげる狙いがあり、「よりリッチな体験や革新的ソリューションを提供する」としている。

両社は今後も次世代ビデオコーデックソフトウェアや新製品開発で協力する方針だ。なお、RealNetworksは特許売却後も、引き続き一定の条件下で特許技術を使用できる。

Mozillaは「Firefox 12」のNightly Buildで、Google Chromeなどでお馴染みの新しいタブ機能を追加した（Firefox Nightly）。

新しいタブページには、よくアクセスするページのサムネイルが9個タイル状に表示され、ドラッグ&ドロップで画像の位置を入れ替えることや削除することも可能だ。

また、新しいホームタブには、履歴やセッティング、アドオン、アプリ、ダウンロードなどに直接アクセスできるボタンが用意されている。今後さらに、アプリ情報やチャット機能など様々な情報が追加されて機能性が高められる予定だ。
ほかにも、アドレスバー入力に関して、履歴やブックマークからの候補がリスト表示されるだけでなく、URLとしてアドレスバー内部で自動補完されるよう仕様変更されている。

次期メジャー版「Firefox 10」は今月末に公開予定であり、6週間おきのメジャー版公開という“高速リリースサイクル”通りに進めば「Firefox 12」は4月にリリースされる見込みだ。

【Updated】その後更新された「Firefox 12」Nightly版では、新しいタブ機能は削除されており利用できないが、UX Nightly版で体験できる（ExtremeTech）。